美容師として独立するために考えておくべきポイント

美容師として独立するために考えておくべきポイント
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高い授業料を払って美容学校を卒業し、勤め先の美容室で幾多の試練を乗り越えてキャリアを磨いた美容師さん。

最初からいつかは自分の店を持ちたいという希望があった人。

独立するつもりはなかったけれど、今の勤め先では給料アップも見込めないし、将来が不安だから独立せざるを得ないと考えている人。

独立希望の理由は様々かもしれませんが、面貸しサロンとかではない自分のサロンを持つ独立を考えている美容師さんへ、少しでも役に立てればと思い、自分の体験、失敗談も交えて書いてみたいと思います。

私はセット椅子4台の小さなサロンを経営して21年経っていますが、所詮はただのオヤジ美容師ですから立派なことや、大規模サロンのことは書けませんので小規模サロンに限定しての話とさせていただきます。

コンセプト(経営理念)を考える

独立というと、つい物件探しと資金調達のことに考えが集中しがちですが、「自分が何をしたいのか、どういう店にしたいのか」ということも明確にしておく必要があります。

コンセプトなんて言うと難しく感じるかもしれませんが、要は「自分の思い」です。

スタッフを雇うつもりなら余計にその「思い」を熱く伝え、理解してもらって目指す方向に共に進んでもらうということです。

「どんなお客様でも100%の満足でお帰しする」とか「目の前にいるすべての人を幸せにする」とかでもいいでしょう。

コンセプトは、未来を示す羅針盤であり、推進力となるエンジンでもあるのです。かく言う私ですが、振り返ってみるとコンセプトのことはあまり考えていませんでした。

ですから行き当たりばったりで、その場しのぎの経営だったように思います。

しっかりと「思い」を文章化して、スタッフと共有すべきだったと今更ながら反省している次第です。

物件探しの際の注意点

土地から自前の店舗を作るのか、または土地だけ借りて建物は自前にするのか、それとも賃貸物件にするのか等のケースが考えられますが、いずれにしても、その場所の商圏を把握する必要があります。

自治体のホームページで住民基本台帳を見ることができますので利用しましょう。
(エクセルファイルが多いと思いますが)

例えば東京都中央区の銀座1丁目には男女別に何人住んでいるかがすぐにわかります。他の自治体も同じで「○丁目」あたりまではわかります。

そこで、希望する場所を中心として半径500メートルを1次商圏、1キロメートルまでを2次商圏、3キロメートルまでを3次商圏とした上で、住民基本台帳をもとに商圏内の人口を推定するのです。

お客様となりうる美容人口は、その商圏の女性人口の6割と言われています。

その情報を元に、商圏マップを作成したり、SNSを含めた販促活動をしたりして、店の認知度を高め、シェアを高めていけばよいのです。

商圏内に競合店が何件あるかもチェックしておきましょう。

近年は男性の利用もありますので、美容人口に多少上乗せして考えても良いと思います。

しかし、昼間人口と夜間人口が大きく異なるオフィス街や繁華街ではこのやり方は当てはまりません。

会社帰りに美容室を利用するお客様、近くに住んでいなくても街中の美容室を利用したいというお客様が多いからです。

確かに昼間人口が多くて美容人口も多いということにはなりますが、その分、競合店も多くありますし、何より家賃等の固定費が高くつくという欠点があります。

また、住宅地でも同様ですが、人の流れをよく観察しておくことも大事です。

私の経験では、駅の真ん前にある雑居ビルの2階にある店に勤めていたことがありますが、学生や勤め人の多くは駅の両サイドにある道を歩くのです。

駅から行き来するにはそのほうが近道だったわけです。最初は駅の近くだから立地条件はいいのかなと思いましたが、ただ単に駅から近いだけでは認知度が意外と低いものだと痛感しました。

自分で建物を作る場合は別として、賃貸物件の場合に最低限注意が必要なのは給湯のボイラーの設置についてです。

物件によってはガスが引いていなかったり、灯油式にするにしてもタンクの置き場所が確保できなかったりと、1000円カットなどのビジネスモデルなら必要ないですが、美容室にとっての生命線であるお湯が使えない状況だけは避けなければいけません。

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契約してしまった後に気が付いたなんてことがないようにしましょう。

ちなみに電気式のボイラーもありますが、それぞれのランニングコストを考える必要があります。

ガスや電気は値段の上下は少ないですが、灯油に関してはかなりの変動があります。

私の場合はガスが引いてなかったので灯油式にしましたが、灯油価格が安い時は灯油式が断然有利です。

今までをトータルで考えても灯油式の方がコストパフォーマンスは良いと思います。

店主の病気など、何らかの理由で営業できなくなった物件を引き継ぐ形での独立も一案です。

そういうケースを居抜きと言いますが、店主に権利を買うような形でお金を支払い、自分が不動産会社と契約するわけですが、メリットは内装費等が安く上がる可能性が高いことと、その店にある遠赤外線やボイラーといった美容器具などもそのまま使える可能性があるということです。

普段から材料商の営業マンや不動産会社などに独立の考えがあることを伝えておいて、情報提供してもらいましょう。

ただし、まだ勤めているならその店の経営者との関係も考えてください。経営者に告げずに、こっそりと物件を探していたなんてよく聞く話ですが、なるべく円満に退社できるように努力するべきですよね。

家賃についてですが、地域性もありますので一概には言えませんが、なるべくなら3日間くらいの売上で家賃分を支払うことができるくらいの計算で計画するといいと思います。

都心の一等地では、家賃が高すぎてそれなりの売上があっても経営的には火の車って店が多いはずです。

私の知人でも原宿に店を構えて頑張っていましたが、5年で諦めて居抜きで売りました。

名前が売れている美容師なら、地方での美容師向けの講習活動や雑誌の仕事などで副収入もあるでしょうが、ほんの限られた人たちですし、その副収入も何年も続くわけではありません。

仮に大型サロンの店長クラスで個人売上が300~400万円くらいあって、給料も100万円くらい貰っているにしても、自分自身への過信は禁物です。

決して高すぎる物件には手を出してははいけません。

それで失敗している人は、都会、地方を問わずにたくさんいます。

名前の売れてる大型サロンの店長でいることと、最初は名もない店の経営者になることとは全くの別物ですから勘違いしないことです。

家賃については慎重すぎることに越したことはないのです。

内装業者を選ぶ

ここで気をつけるべきことは、材料商から内装業者を紹介してもらわないということです。

とかく美容師は材料商の営業マンを頼りにしがちです。

材料商は美容室に化粧品やパーマ液等を売って利益を得るのがもちろん本業なわけですが、美容師が独立する際に、内装業者を美容師に紹介して内装業者からお金を貰うという仕組みを持っています。

仕事をやるから金よこせってわけです。

恥ずかしながら私自身もその罠にはまりました。

おそらく2割くらいは割高になったものと思います。

どの程度のマージンを取るかはその材料商によってまちまちでしょうが、人のいい美容師は何も知らないまま高いお金を払ってしまう人が多いのです。

内装業者は自分で探したり、知ってる人から紹介してもらった方がベターです。

美容室の施工実績が多い会社を選びましょう。

なるべくなら複数の業者から見積もりを取って比較したりして、なるべくコストを下げるように努力してください。

また、興味があるなら積算資料という本もありますので大きめの本屋さんで立ち読みしてみるのも良いかと思います。

業者が見積もりを作成する時に利用しますが、それぞれの工事工程の時に必要な材料等の原価が書いてあるものです。

この原価に利益を上乗せして全部足した金額が見積もり金額です。

どのくらいの儲けを取っているのかが、おおまかにはわかります。

私はその本を買って見積もり交渉の時にカバンに忍ばせておきましたが、途中で面倒くさくなってしまって、さほど交渉もせずに結局は設計士さんにすべてお任せしてしまいました。

ひとつ覚えているのは、見積書には足場代としての記載が何万円だったか書いてあったのですが、実際には足場は組んでいませんでした、何も言いませんでしたけどね。

いずれにしても、見積書の金額は下げるつもりで交渉しましょう。

できるなら工事に詳しい知人などに同席してもらったほうがいいですね。

融資と事業計画書

開業資金については、やはり自己資金をなるべくたくさん貯めておくことですね。

しかし普通は自己資金だけでは足りないので、銀行とかから融資してもらうことになりますよね。

その場合、普段から付き合いがある銀行があるならまずそこに相談してみるのがよいですね。

私の場合はというと自己資金ゼロで銀行口座はあっても定期預金などはあるはずもなく、国民金融公庫(現、日本政策金融公庫)から全額(1400万円)借りました。

ただし家を担保に入れ、保証人としては父親と妻の2人でした。

金融公庫は政府系の金融機関ですので、民間の銀行よりも少しは借り易いようなイメージが私にはありましたが、実のところはケースバイケースだと思います。

ただ、美容組合に加入していると、ほんの少し金利が下がるものがあります。

私もそのことを聞いたことと、組合員の方が審査に通りやすいなんて言う人がいたものですから、つい加入してしまいました。

金利のことは本当ですが、審査が通りやすいというのは嘘ですね。

組合に入っただけで、急に信用が増すとは考えられないですから。

金利が少し下がるのは、選挙の時に与党議員を組合が推すからだと私は思います。

政府系ですからね。

結局、組合は一年でさっさと脱退してしまいましたが。

他に、地方自治体が窓口になっている制度融資というのもあります。

融資の内容や条件は各自治体によって異なりますので、調べる必要があります。

その他、開業時には関係ないかもしれませんが、例えばエアコン等の備品を買い換えるときなどに3分の1を補助しますよ、なんてのもあったりします。

そういう様々な制度があるという情報は、自治体が積極的に宣伝したりはしませんので、自分の住む自治体の情報をネットなどでチェックしておいたほうが良いですね。

民間の銀行に申し込むなら、地方銀行とかよりも、信用組合とか信用金庫のほうが融資の審査は少し甘いかなとは思います。

だいたい大きな銀行は零細事業者なんて相手にしませんから。

どの金融機関でも融資を申し込む際には、新規開業のときは特にですが「事業計画書」の作成が重要になります。

私の場合は公庫の職員さんから売上計画とかの数字が記入されていない雛形をもらって、それに適当に売上の数字を書いていくだけという程度の簡単なものでしたが、いまはもう少し事細かいものが要求されていると思います。

計画は未来の先取りとも言われていますし、しっかりとしたものを作れれば格段に金融機関に対する印象は良くなりますし、店の経営にもとても役立つはずです。

例えばですが、

1.
事業計画要旨(コンセプト、事業の可能性、経営者のプロフィール、売上予測)
2.
事業概要  (事業の背景、独立開業動機)
3.
技術、サービスの特長と優位性
4.
顧客/市場の動向
5.
基本戦略
6.
スタッフ育成、組織、労務管理
7.
財務計画

上記のそれぞれの項目について文章と数字や表で作成します。

薄い冊子くらいに出来上がると思います。

しっかりしたものを作って、金融機関の担当者に驚いてもらいましょう。

以上、思いつくままに少し書いてみましたが、独立を考えている美容師さんにとって、少しは参考になる部分はありましたでしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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